Top > Art > サンマリノ共和国大使×フラワーアーティスト 暮らしに花が寄り添う世界最古の共和国

Art

サンマリノ共和国大使×フラワーアーティスト

暮らしに花が寄り添う世界最古の共和国

イタリア半島の北東部に位置するサンマリノ共和国。世界で5番目に小さい国であり、最古の共和国としても知られています。国民が住む地区は世界遺産にも登録されており、国が生産管理をするワインや陶器、切手やコインなどでも有名です。今回は、サンマリノ共和国駐日特命全権大使のマンリオ・カデロ氏とフラワーアーティストの阿部久子さんに花と女性の美しさについて、お話をうかがいました。

住んでいる国が違っても
花を愛する気持ちは同じ

阿部▼
本日は、日本のお正月の名残を意識して「和」をイメージしたフラワーアレンジをお持ちしました。
カデロ▼
バラと松の組み合わせが意外性もあり素晴らしいですね。バランスも見事です。
阿部▼
白いバラは雪解けをイメージして使ってみました。また、お正月ということもあって、日本ではおめでたいときによく使われる水引もアレンジのなかに組み入れてみたんですよ。
カデロ▼
阿部さんのアレンジは、生け花や盆栽などの日本文化に共通する美しさを感じます。
阿部▼
実は30年ほど前から生け花を始めまして、今日お持ちしたプリザーブドフラワーにもそうした技術や感覚が活かされているのだと思います。
カデロ▼
今にも花の香りがしてきそうです。これが加工された花とは、教えていただくまで気がつきませんでした。
阿部▼
プリザーブドフラワーは長期間の保存も可能ですし、本来の花にはない色合いも表現できることから、世界でも人気が出てきていますね。
カデロ▼
サンマリノのカルチャースクールでは、教えているところはないと思います。ぜひサンマリノにいらして広めてください(笑)。
阿部▼
イタリアへは3回ほど行ったことがありますが、残念ながらサンマリノはまだ訪れたことがないんです。
カデロ▼
山の上に国があるので、国花でもあるバイオレットの香りが風に乗って運ばれてくるほど、たくさんの花が咲きます。イタリア人がパーティーを開く時に花と音楽のふたつは欠かせない要素。ひとつでも欠けると味気ないものに感じます。それだけ、イタリア人と花は密な関係を持っています。
阿部▼
お花やお茶を習っていた時に着る着物の柄の多くが花をモチーフにしたものでした。日本人にとっても花は生活のなかにあるものだと思います。特に私は、家のなかに一輪でもないと落ち着かないんです(笑)。
カデロ▼
国が変わっても花を愛する気持ちは同じですね。イタリアでは、男性から女性に花を贈るのは当たり前のこと。大好きな人には赤いバラを、慰めるときには黄色い花を贈ります。でも今は花の持つメッセージが忘れられているようで、若い人たちはその意味をよく知らないのではないでしょうか。
阿部▼
残念なことですね。とても素晴らしい習慣なのに。私はフラワーのほかに、エステを16年間経営していました。その経験を活かして、フラワーのレッスンでは、食べ物やお肌のこと、顔の洗い方まで話が広がることもあって、女性には外見だけではなく内面の美しさも磨いてほしいと思っているんです。
カデロ▼
日本の女性が美しいのは、考え方や心のあり方が素敵だから。本日作ってきていただいたアレンジのように美しい女性たちを、これからも増やしていってください。

今回の対談のために阿部さんが制作したフラワーアレンジ。日本のお正月を意識した、白と赤が印象的なアレンジは、日本文化に精通するカデロ氏も大絶賛。

PROFILE
マンリオ・カデロ Manlio Cadelo
サンマリノ共和国駐日特命全権大使。元ジャーナリスト。総領事を経て、2002 年より現職。日本駐在歴は10 年以上で、日本語も非常に堪能。日本の歴史や文化への造詣も深い。特に芸術分野への関心が高く、絵画の知識も豊富。その温和な人柄にも定評がある。
PROFILE
阿部久子 Hisako Abe
「フルールサロンBeau.Belle(ボー・ベル)」主宰。フラワーアレンジメントに、エステ経営経験を活かし、食生活、健康をテーマとした話を主とし、現在はサロン、出張レッスン、カルチャーレッスンなどで活躍中。国際学士院日本校にてハンドメイドトリートメント教授。
http://www.beau-belle.jp

Photo:Yuuki Ide